サザンオールスターズのベストアルバム『海のYeah!!』と現状を踏まえて初心者に提示できるような妄想ベストを考えてみた

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ブログを開設して以降、サザンオールスターズ(以下:サザン)に関する記事を書いてなかったので書いてみようと思う。
サザンは言うまでもなく日本の国民的アーティストだ。アーティストで優劣はつけたくないが、ファン目線ではなく客観的に見て、サザンを超えるアーティストは他にはいないと思っている。その理由として、
①40年近くも日本のトップアーティストとして活動してきたから
②邦楽の土台を作ってきたアーティストの一つであり、いろんな後輩アーティストに影響を与えてきたから
③ 誰もが口ずさめる国民的名曲をコンスタントにリリースしてきたから
といったことが挙げられる。そんなサザンの鏡となっているベストアルバムが『海のYeah!!』である。これは1998年のデビュー20周年の際にリリースされ大ヒットした。収録曲を見ても、その時点での代表曲がギッシリ詰まっていて、発売から20年近く経った現在においても入門アルバムといってもいい。とは言え、サザンが国民的アーティストとしての地位を築いたのはこのベストの発売後の話で、以降も有名曲を連発してきた。つまり、このベストだけではサザンは語り切れないということなのだ。2001年のメンバー脱退後はバンドとソロ活動を頻繁に行き来していることからベストを出すには中途半端な曲数であるし、すべてを網羅したものは現時点でない。つまり、今から聴く初心者に全時期の有名曲を網羅したものがないというのが現状で、収集するにもいろいろアルバムを手に取らなければならないので一苦労である(ファンとしてはいろいろなアルバムを聴いてくれるのが一番嬉しいが)。まあ、ないものねだりしていても仕方ないので本題に。

今回、今流行りの3枚組50曲のベストアルバムの形態になぞらえてサザンの現時点のベストアルバムを考えてみた。

DISC1
1. 勝手にシンドバッド(1978)
2. いとしのエリー(1979)
3. C調言葉に御用心(1979)
4. 私はピアノ(1980)
5. いなせなロコモーション(1980)
6. 栞のテーマ(1981)
7. チャコの海岸物語(1982)
8. 匂艶 THE NIGHT CLUB(1982)
9. 夏をあきらめて(1982)
10.YaYa(あの時代を忘れない)(1982)
11.ボディ・スペシャルⅡ(1983)
12.マチルダBABY(1983)
13.ミス・ブランニュー・デイ(1984)
14.海(1984)
15.Bye Bye My Love(1985)
16.Melody(1985)
17.鎌倉物語(1985)

DISC2
1. みんなのうた(1988)
2. さよならベイビー(1989)
3. フリフリ‘65(1989)
4. 真夏の果実(1990)
5. 希望の轍(1990)
6. ネオ・ブラボー!!(1991)
7. シュラバ★ラ★バンバ(1992)
8. 涙のキッス(1992)
9. 慕情(1992)
10.エロティカ・セブン(1993)
11.素敵なバーディー(1993)
12.マンピーのG★SPOT(1995)
13.あなただけを(1995)
14.愛の言霊(1996)
15.太陽は罪な奴(1996)
16.BLUE HEAVEN(1997)
17.LOVE AFFAIR(1998)

DISC3
1. TSUNAMI(2000)
2. HOTEL PACIFIC(2000)
3. 涙の海で抱かれたい(2003)
4. 彩(2004)
5. 君こそスターだ(2004)
6. 夢に消えたジュリア(2004)
7. 愛と欲望の日々(2004)
8. BOBO No.5(2005)
9. 神の島遥か国(2005)
10.ロックンロール・スーパーマン(2005)
11.DIRTY OLD MAN(2006)
12.I AM YOUR SINGER(2008)
13.ピースとハイライト(2013)
14.東京VICTORY(2014)
15.アロエ(2015)
16.蛍(2013)


1996年までの曲は『海のYeah!!』をベースに選曲し、それ以降の曲は自ら選曲しました。すべて独断です。昔の曲で目玉としたのが、知名度が高めなのにもかかわらず『海のYeah!!』に入らなかった「YaYa」、ライブの定番曲「ボディ・スペシャルⅡ」「マチルダBABY」、オリコン1位も取り、キャッチ―なメロディーにもかかわらずアルバム未収録となっている「ネオ・ブラボ!!」だ。このあたりは初心者の方にも聴いていただきたい。
大雑把に40年の特に有名な曲を振り返るとこんな感じかな。考えていて面白かったです。
実際に来年はサザンがデビュー40周年を迎えますが、どんな活動を見せてくれるのでしょうか。正直、ベスト発売はなさそうですが...いろいろ期待しつつ、今年のソロ活動のスケジュールのアナウンスを心待ちにしている筆者です。

『RECYCLE Greatest Hits of SPITZ』に寄せて

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先日TLで話題になったスピッツのベストアルバム『RECYCLE Greatest Hits of SPITZ』(以下『リサイクル』)について触れてみたいと思う。

このアルバムは邦楽界でもかなり有名な作品だと思われる。1999年に発売されロングヒットを記録し最終的には200万枚以上を売り上げ、スピッツのアルバムではダントツの売上を記録した。1999年といえばB’z松任谷由実サザンオールスターズ安室奈美恵といった邦楽のトップアーティストがベストアルバムをヒットさせ、ベストアルバム旋風を起こした次の年である。当時、売上的には少し落ち目であったスピッツもミリオンヒット曲を持っていたアーティストなので、当然のように売れた。
しかしながら、このアルバムはメンバーの意思とは別のレコード会社の意思の下でリリースされた「非公認ベスト」なのだ(メンバーの意思ではないものの、発売する以上は最低限の仁義を通すためにアルバムの収録曲やアートワークはメンバーが考えたとのこと)。非公認ベストがリリースされるという話は珍しくない。DREAMS COME TRUEB’z宇多田ヒカル、最近ではクリープハイプといった事例もあることを考えると業界では“よくある話”なのだ。その背景にはレコード会社の移籍が絡んでいたりもするし、それ以外にも公にはされない大人の事情的なものでリリースされることもある。

こんな話はネットで検索すれば腐るほど情報がヒットすると思うので、このくらいでやめて僕自身の話に移ろう。

実は、僕がスピッツの音楽に初めて触れたのはこの『リサイクル』なのだ。小学校のときの合唱コンクールで歌う曲の候補曲として「ロビンソン」が挙がり、実際に学校で聴かされてすごく印象に残ったため、家にあったこのアルバムをCDプレイヤーにセットして聴いたのだった。その数か月後に、他の曲も気になり始め、「ロビンソン」以外の収録曲も一通り聴き、スピッツの音楽に触れていった。当然、個人的な思い入れが深いアルバムである。収録曲は一番売れていた時期のシングル曲を並べただけだったのですぐに馴染んだし、どれも良い曲だと感じた。「一家に一枚」的なアルバムで、普段オリジナルアルバムを手に取らないような人もたくさん手に取ったので、僕と同じようなリスナーは他にもたくさんいると思う。
そう考えると、スピッツの入門には一番相応しいアルバムであるという結論になるが、それに関してはファンによって意見がわかれるだろう。なぜなら、“ある一時期のシングル曲を切り取っただけの作品“であるため、氷山の一角にすぎないからである。ここで挙がるのが、2005年までのシングルすべてを二枚にわけて全網羅した『CYCLE HIT』である(熱烈なファンなら「オリジナルアルバムを聴け!」という人も出てくるかもしれない)。こちらは、初期や『リサイクル』以降のロック化した時期も聴けるし「遥か」「スターゲイザー」「正夢」「春の歌」といったヒット曲・有名曲も収録されているから都合がいい。しかし、僕は入門アルバムは『リサイクル』で十分だと思っている(メンバーには申し訳ないが)。その理由として、一枚で手軽に有名曲をたくさん聴けるからである。『CYCLE HIT』は二枚組どころか二枚分割販売されているということで”手軽“という言葉には相応しくないし、初心者には少し重量級である(1曲の演奏時間は短めだが)。初期の曲やロック化した曲は最初に聴くには少し重い気もするし、ロック化した時期は面食らう場合もある。そう考えると『リサイクル』は最初の一枚にはもってこいであるし、収録曲もとても豪華である。初のチャートイン曲且つCMソングにもなった「君が思い出になる前に」、誰もが知るミリオン曲「空も飛べるはず」「ロビンソン」「チェリー」、ミリオン目前まで売り上げた「涙がキラリ☆」、当時CMのタイアップが付き大ヒットし、2015年にもCMソングとして採用された「渚」、ドラマ主題歌に起用されヒットした「スカーレット」「夢じゃない」、一般的にも有名となった名曲「楓」、夏歌としてメディアでも度々取り上げられる「青い車」などといったラインナップが一枚のディスクに収録されている。初めて聴く人には相応しすぎる内容だ。正直、『CYCLE HIT』はこの『リサイクル』を聴いて気になったら聴けばいいと思う(最初からガッツリ聴きたいと思っている人は『CYCLE HIT』でいいと思うが)。実際に僕も『リサイクル』で物足りなくなって『CYCLE HIT』に手を出していった。一般的な印象である”大人しいサウンド“を一度堪能して良いと思ったら、いろんな時期のサウンドを聴いてみるという流れがベストである。

この記事を読んだ方の中でまだスピッツの音楽に触れたことのない方やこれから触れようとしている方もいるかもしれないですが、そういった方の参考になったら幸いですし、既にファンの方には改めて振り返る機会になればいいと思います。

最近気になって聴いているアルバムをゆる~く取り上げるコーナー

まさにタイトル通りの記事。ここでは、これまであまり聴いてこなかったor 最近よく聴いているアルバムを5枚紹介します。紹介してあるアルバムは聴き込んでいるわけではありませんので、ホントにゆるく書きます。ご了承ください。


スピッツ『Crispy!』(1993/9/26)

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知ってる方は知ってるかもしれませんが、僕はこのアルバムを良く思っていませんでした。しかし、最近ふと聴いてみたら引き込まれました。弾けたポップさがイマイチ好きになれませんでしたが、AORのサウンドを取り入れているという点に着目して聴いてみると物凄くよく感じてきました。また、このアルバムのAORでノスタルジックな雰囲気は発売された1993年という時代だからこそとも感じます(言い換えれば時代を感じるというのは禁句)。こういったサウンドは他のアルバムでは聴けないので、スピッツの中では唯一無二のアルバムと言ってもいいでしょう。僕のイチオシ曲は「タイムトラベラー」です。


くるり『図鑑』(2000/1/21)

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聴き込んでいるアーティストではないですが、くるりは『TEAM ROCK』や『THE WORLD IS MINE』というロックバンドのアルバムとしては異色中の異色のアルバムしか聴いていませんでした。最近、くるりのブームが自分の中で来ているということから、ロック色の強いこのアルバムを再生してみました。序盤の「マーチ」、シングル曲である「青い空」「街」を筆頭に激しい曲が多めですが、そんな曲たちと共存している異色曲の「ホームラン」「ガロン」、ラストを飾る和の雰囲気が漂う「宿はなし」の3曲に注目しました。この3曲の中毒性は半端ないですね。やっぱりくるりは変なバンドだ。そして、岸田繁は天才だ。


サカナクションDocumentaLy』(2011/9/28)

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サカナクションの良さを以前に増して感じ始めた今日この頃です。現時点での最新作『Sakanaction』は何回かは聴きとおしましたが、このアルバムは『Sakanaction』よりも聴きやすくて良いと思いました。「アイデンティティ」~「ルーキー」までの流れは最強だと思いますし、アルバムの折り返し地点にある「流線」もよいアクセントになっています(ちょっと不気味な曲ですが)。サカナクション初心者には1番いいアルバムだと思います。イチオシ曲は「モノクロトーキョー」です。


Perfume『JPN』(2011/11/30)

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Perfumeの曲で好きなタイプの曲はバキバキサウンドの曲であるが故に、歌モノの曲で構成されたこのアルバムはほとんど聴いてこなかったのです。しかし、Perfumeの曲を聴き始めて半年ほど経った今聴いてみるとこれもなかなか良いと感じました。キャッチ―な曲も多くて長さも感じずに聴けるアルバムなので聴きやすいです。また、シングルが多くて、リアルタイムで聴いてきた曲も多いです。
「575」でラップを取り入れていて面白い!トータルで聴ける1作!


星野源『Stranger』(2013/5/1)

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『YELLOW DANCER』で入った僕にとっては、この路線に慣れるには時間がかかりました。昨年の6月頃にTSUTAYAで試聴して1曲目の「化物」と2曲目の「ワークソング」に一目ぼれしてこのアルバムをレンタルしましたが、実際に聴いてみると3曲目の「夢の外へ」までしか印象に残らず、それ以降の曲は聴いていて眠くなるとしか思っていませんでした。しかし、数か月聴いていると、不思議とどの曲も良く感じてきました。確かに、心地よすぎて眠くなりそうなアルバムですが、確かな名盤だと思います。何回も聴くことにより良さを感じてくるアルバムですね。イチオシ曲は「ツアー」です。ちなみに、これより前の『ばかのうた』と『エピソード』の良さを理解するにはまだまだ時間がかかりそうです(汗)


ふと思いついて、この話題で書いてみました。30分程度で書き上げた簡潔なもので、ど素人レベルのものですが(他の記事にも言えるが...)、他にも気になっていたり株が上がっているアルバムはいろいろあるので、シリーズものになればいいですねwww

ベストソング2016

遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。なんだかんだで昨年のベストソングについての記事を書きました。昨年はたくさんの音楽に出会えましたが、その大半が過去曲で、今年の曲はあまり聴いてないのでTOP10を紹介していきます。
 

10位 RADWIMPS前前前世
映画「君の名は。」の影響で子どもから大人まで幅広い世代に聴かれた2016年を象徴する曲の一つ。僕自身は、このようなストレートな曲をRADWIMPSが歌っていることに抵抗があるものの、耳に残りやすくカラオケでも歌いやすく、国民に浸透させたという視点で見るとベストソングに入れるだけの完成度がある素晴らしい曲であると感じている。
曲のもつグルーヴ感は秀逸で、心地よいロックサウンドが展開されていて、それに映画のストーリーに沿った歌詞が乗っかっているのは印象的。野田洋次郎のソングライティング力の幅広さを認識させられた1曲。

9位 小田和正「wonderful life」
SUBARUのCMソングになった曲。ストリングスにより曲に彩りをつけるあたりが最近の小田さんらしさともいえ、その王道を貫いた雰囲気。新録の季節にピッタリの爽やかな曲で、小田さんの声もいつも以上に磨きがかかっているように感じる。「この道は はるか遠く 続いている」といった歌詞は68歳という年齢だからこそ書けたのではないのか。歌詞から小田さんの貫録を感じられる。メロディーもキャッチ―で、いつも以上に早く耳に馴染んだ。

8位 フジファブリックポラリス
現体制において、今までになかったようなスピード感がある曲になった。フジファブリックは確実に進化していると思わされた。前向きな歌詞とそれに合うポップでパワフルなサウンドには完全にやられた。この作風は、確実にアルバムにも引き継がれている。ようやく、現体制らしさが出てきたなあと感じられた。最初のインパクトも強かったが、何回も聴くうちにさらに良さを感じていったスルメ曲でもある。

7位 PerfumeFLASH
Perfumeの音楽に触れ始めたのは昨年の話であり、その“昨年”にリアルタイムで耳にした唯一の曲。日本の文化である“かるた“をテーマにした映画「ちはやふる」の主題歌になったからか、歌詞に和の雰囲気が漂っている。英詞が多様されることが多い彼女たちの曲にこの手の曲は珍しいのではないのかと感じた。けっこう中毒的によく聴いていた1曲。よく聴いていたのはアルバムのミックスで、映画に使われた配信バージョンは後に聴いたため、少し違和感がある(映画は未だ見ていない)。

6位 Bank Band「こだま、ことだま。」
オリジナル曲としては2009年の「奏逢~Bank Bandのテーマ~」以来7年ぶり。2012年を最後に休催していた“ap bank fes”の復活に伴い放たれた曲。フェスのことを歌ったような歌詞に、突き抜けるような青空を連想するようなブラスアレンジが利いているのが秀逸。個人的には、この曲で再び櫻井和寿×小林武史のタッグが組まれたことに注目していた。この心地よいブラスアレンジは以前の小林武史らしさが出ていて、彼がストリングスばかり使う人というだけでなく、秀逸なポップスサウンドを生み出す才能を持っていることが確認できる。

5位 宇多田ヒカル花束を君に
2016年の音楽シーンは宇多田ヒカル抜きでは語れないと言っても過言ではない。そんな彼女が活動休止明け一発目にリリースした曲。休止前はR&Bサウンドを基調としていたが、休止明けにこのような落ち着きのある作風の曲をリリースしたのは、朝ドラの主題歌に選ばれたという理由ではなく、“母の死”や“出産”を経たからということが大きいだろう。この曲は、“母の死”が直接影響しているような歌詞となっていて、“死”を思わせるような世界観であり、深みがあるので何度でも聴きたくなる。名曲。

4位 桑田佳祐「百万本の赤い薔薇」
2016年の桑田佳祐は全く違うタイプの曲を8曲もリリースわけだが、そのなかでも1番良いと思ったのがこの曲。「ユアタイム」というニュース番組に提供したためか、どこか“世界平和”を歌っているような歌詞が印象的。ポップで軽快なリズムなのが気に入った要因の一つである。

3位 藤巻亮太「日日是好日」
ソロ1stではロック路線に行き、その後の迷いを越えてリリースされた2ndアルバム『日日是好日』のタイトルチューン。アルバム自体がどこか開放されたような雰囲気で、彼のこれまでの音楽キャリアにはなかったような作風であった。この曲はそんなアルバムを象徴するような曲で、牧歌的な雰囲気が印象的。それがハマった要因かもしれない。AメロもBメロもドロドロとしているが、サビに向かって前向きになっていくという歌詞構成も良い。

2位 星野源「恋」
2016年の音楽シーンの代名詞となるくらいに流行った曲。軽快なブラックミュージック路線のサウンドと耳に残りやすいメロディから音楽性の高さを感じさせてくれる。高い年齢層の人にも受けやすそうな印象もある。また、キー的に男性がカラオケで歌いやすいのも曲が流行る理由の一つだろう。不思議とクセになり、何度も聴きたくなる曲だ。

1位 スピッツ「ハチの針」
3年ぶりのアルバム『醒めない』収録曲。リード曲ではないがこの曲の完成度は凄まじいと感じた。ゴリゴリのエモーショナルなロックサウンドとスピード感がとても中毒性があり、何度もリピートしたくなる。歌詞に関しては何を言っているのかわからない(それ以前に解釈しようとしていない)が、サビの歌詞の語呂の良さは印象的。アルバム自体は正直微妙だった(個人的意見)が、この曲含め、いくつかの曲の持つインパクトはずば抜けていた。


初の試みとなったベストソング特集。けっこう面白かったです。ただ、好きなアーティストに偏りがちなので、今年は視野を広げ、多くの新曲たちを聴けたらいいと思います。では、今年もよろしくお願いします。

SMAPについて

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SMAP。このグループを知らない人はいるのだろうか。そう言っても過言ではないくらいSMAPは日本の芸能界に大いに貢献してきた。しかし、2016年12月31日で解散。僕にとっては2016年最大のショッキングな出来事であった。本記事では、そんなSMAPについて書いていく。

 

僕がいつSMAPを知ったのかは記憶にない。物心ついたときから当たり前に存在していた。多分、僕くらいの年齢の方なら誰もがそう感じているだろう。
曲についても同様。物心ついたときからSMAPの曲を耳にしていたと思う。エピソードを挙げると、僕が全く音楽に興味がなかった小学3年生の頃、家族とカラオケに行ったときに「世界に一つだけの花」(2003)と「夜空ノムコウ」(1998)をフルで歌った。「歌った」というよりかは「歌えた」のほうが表現としては妥当なのかもしれない。つまり、音楽に興味がないような人にまで浸透するような曲を歌ってきたということなのだ。他にも、「らいおんハート」(2000)「がんばりましょう」(1994)「青いイナズマ」(1996)「BANG!BANG!バカンス!」(2005)「Dear WOMAN」(2006)「ありがとう」(2006)「Joy!!」(2013)「シャレオツ」(2013)といった耳に残りやすい曲を国民に浸透させてきた。
個人的にも思い入れが深い曲がある。それは、「This is love」(2010)「さかさまの空」(2012)「Amazing Discovery」(2014)である。どれもリアルタイムで聴いてきた。「This is love」は、小さい頃、車でよく流れていた“LOVE PSYCHEDELICO”が提供したという経緯でレンタルして聴きまくった。とにかくサウンドがかっこよく、それに乗っかるメンバーの歌声が心地よかった。「さかさまの空」はとにかく前向きになるような歌詞が好きだ。この曲は僕が高3のときの曲であり、当時リピートしまくっていた。「Amazing Discovery」は電子音全開で、初めて聴いたときは「時流に乗ったなあ」と思ったが、意外にも電子音全開のSMAPが新鮮に感じたため、よく聴いていたし、Perfumeにハマり始めた最近もよく聴いている(この曲を提供したのは中田ヤスタカ)。
学校生活においてもSMAPの曲に遭遇する機会もあった。小学校のときの学習発表会においてクラスのみんなで「世界に一つだけの花」を歌ったり、中学校の体育祭の応援で「SHAKE」(1996)の替え歌が採用されたりとさまざまな場面でSMAPの曲が使われてきた。それもSMAPの曲は影響力が強いということの表れであると思う。
ここまで挙げてきた曲を見ると、どの曲も発売時期がバラバラであることがわかる。これは、SMAPがいつの時代も記憶に残るヒット曲を残してきた証拠なのである。
個人の活動においても印象に残っている。中居くんのMCの上手さは抜群だったし、「うたばん」も結構好きで昔はよく見ていた。キムタクはグループ内でも少し異色な存在で、僕はドラマ「HERO」の印象が強い。慎吾ちゃんはドラマ「ガリレオ」などで悪役として出演していたり、実写版の「こち亀」の“両さん”や“慎吾ママ”といった奇抜な役を演じていたことが印象深い。草なぎくんは音楽番組「僕らの音楽」での司会の印象が強い。優しく語りかけるような話し方が好きだった。僕が小さいころ見ていたドラマ「僕と彼女と彼女の生きる道」にも出演していたことも記憶している。吾郎ちゃんに関しては、失礼ながら彼の出演していたドラマなどを見ていなかったので何も言えないが、クールなキャラがとても好きだった。結論を言うと、僕はメンバーみんなが好きであるし印象に残っている。

 特別ファンでない(とはいえど曲は好きでよく聴いていたし、ジャニーズではダントツで好きなグループである)僕でも印象に残っていることがたくさんある。そう感じる方も他にもたくさんいらっしゃるのではないのだろうか。ファンではない人にも何らかの強い印象を刻む芸能人はそうそういないと思う。

 

ジャニーズ事務所の裏事情を知らなかった僕にとっては、過去にメンバーの脱退などといった大きな出来事はあったものの、グループ活動は順風満帆に見えたのだ、2016年1月の解散危機の報道までは。僕自身は週刊誌の情報を簡単に信じないので「いつもの解散騒動だろ」というくらいの気持ちで報道を聞いていた。とはいえど、ここまで大々的に報道されるし、同月18日に謝罪会見が開かれたくらいだから、状況的には苦しい状況にあったのだと認識はしていた。僕はこの謝罪会見で少し安心してしまった立場だったが、世間的には「事務所による公開処刑だ」などといった厳しい意見飛び交った。今思えば、この会見はメンバーたちの本心が言えない、事務所側による作られた会見だったというふうに捉えられる。安心していた身としては、2016年は厳しいにしろ、また普通に活動できるようになると安易に考えてしまっていた。そこから半年が経った7月16日。この日は中居くんが司会を務める「音楽の日」の放送日だった。放送日の数日前に出演アーティストが発表されたがSMAPの名前がなかった。中居くんが司会を務めるにも関わらず。この時点で深刻な状況であることが読み取れた。そこから一か月ほど経った8月13日の夜に再び解散騒動が起き、14日に解散発表。とても複雑な気分になった。

解散に至った経緯として、SMAPを育ててきた飯島マネージャーとジャニーズ事務所との間に起きた確執により、飯島マネージャーが退社させられ、それと同時にSMAPも独立してマネージャーについていこうとしたがキムタクだけ「事務所に残る」という意思表示をしたことによるものだと報じられている。世間的には、キムタクが悪者扱いをされているように感じるが、彼にも彼なりの事情があるので責めることはできないし、何が正しくて何が間違えているかに答えはないと思う。ただただ、事務所によって潰されてしまったという見解にしかならない。

グループというものにはいつかは終わりがあり、解散という選択肢をとらなければならないときが来る。これはグループの使命なのである。メンバーが死別したとき、方向性が合わなくなったときなどと理由を挙げられたらキリがない。例え、自分の好きなバンドが解散することになっても、円満に解散できるなら仕方ないと自分で消化できるかもしれないが、空中分解という形であったら悲しくなると思う。SMAPの場合は空中分解に近いが、結局はグループのバックグランドでの問題、つまり“大人の事情“が絡んでくるので余計に悲しいし納得がいかない。しかも、本人の口からは何もいわせてくれないという状況にある。こういった状況だから、誰もが解散の現実を受け入れることができないのではないのだろうか。このまま、解散の本当の理由が闇の中に葬られてしまうのは本当に後味が悪いし、解散に対して納得がいかない。
芸能界に大いに貢献してきて、いて当たり前という存在のSMAPが解散してしまうというのは芸能界に大打撃であると思う。個別での活動に関しては来年以降も継続されるが、一度事務所との間の歯車が狂ったと思われるので、今後はどうなってしまうのかと心配になってしまうが、メンバー一人一人がこれからも活躍していけることを祈っていきたい。

 

最後に、僕がSMAPで1番好きな曲である「さかさまの空」を載せます。

www.youtube.com

2016年個人的アルバムランキング

年末も近づき寒くなってきましたね。カレンダーが残り1枚になると1年が終わることを強く実感します。今年をプライベート面で振り返ってみるとたくさんのことがありました。音楽垢で振り返ってみてもたくさんのことがありました。昨年の11月に垢を作り、今年に入って活性化させてきました。そのTwitter活動において、1番理想的な垢にするために形を変え今に至ります。垢では、たくさんの方と情報交換をしてきましたが、中には音楽好きなフォロワーさんからたくさんの刺激を受けたおかげで、今年は今まで以上にたくさんの音楽に出会うことができました。その結果、このようなランキングを作ることができるまでになりました(まだまだ未熟ですが)。
このランキングは、2015年12月から2016年11月の間にリリースされたアルバムで聴いたものから、個人的に良いと思った作品TOP10を紹介し、プチコメントを記載したものです。アーティスト贔屓は一切せず、良いと思った順に並べました。


10位 藤巻亮太『日日是好日』(2016/3/23)
ソロにおける2枚目のフルアルバム。前作のロックサウンドが強かった作風から一転し、解放された牧歌的な曲が並ぶ新境地の作品。全体的にバラツキがなく、まとまっていて、とても落ち着きがある作品となっている。個人的に、タイトルチューンの「日日是好日」は大名曲だと思っている。

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9位 back number『シャンデリア』(2015/12/9)
この作品で初めてback numberに触れたが、なかなかの好感触。数曲で小林武史の介入があるものの、多彩さもある良作であった。どの曲も聴きやすかった。

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8位 BUMP OF CHIKEN『Butterflies』(2016/2/10)
電子音が入った曲もあるため、最初は問題作と思っていたが、しっかり聴いていくといつものBUMPらしい曲が並んでいる。ただ、バンド感は前作に比べたら薄れている。先行リリースされていた曲が半分くらいを占めているが、不思議とアルバムに溶け込んでいるため、バラバラな印象はない。普通に期待できるアルバムといったところか。全体的に良メロの曲が並ぶ。

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7位 コブクロ『TIMELESS WORLD』(2016/6/15)
2005年のブレイク以降は大作志向&大々的にストリングスを導入するなどといった雰囲気があったが、前作くらいから大作志向の曲が減り、今作では大作志向だけではなくストリングス導入曲が減った。前作はバラード風な曲で占められていたものの、今作はロック系、アップテンポ系、EDM系といった要素が加わり、バラエティに富んだ革新的な作風となり、非常に完成度が高くて面白いアルバムであった。これといったインパクトがある曲はなかったものの、トータル的に見て完成度が高かったと思う。

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6位 平井堅『THE STILL LIFE』(2016/7/6)
オリジナルアルバムの発売が5年ぶりということもあり、半ベスト的なアルバムになってしまったが、不思議と統一感を感じられる一作となった。ポップ要素や昔のR&B要素がうまいこと織り交ぜられている上に、若手バンドのメンバーをバック演奏に取り入れたりと新しい要素も含んでいて、新たな風も吹かせている。期待以上の作品だった。

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5位 RADWIMPS『人間開花』(2016/11/23)
映画「君の名は。」の影響で国民的に名が知られるようになった直後のアルバムであるものの、「君の名は。」関連曲のようなキラキラした雰囲気ばかりではなく、今までのRADっぽさも見せ、期待を上回る作風に仕上がっていた。前2作のどこか閉鎖的な雰囲気とはうって変わって開放的な雰囲気となっていて、まさに「第2のデビューアルバム」と断言できると思う。過去のアルバムに比べたらパンチが弱かったかもしれないが、良いアルバムであることは間違いない。

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4位 スピッツ『醒めない』(2016/7/27)
今作も亀田誠治プロデュースで相変わらずの安定路線であるものの、いつもよりロックサウンドの要素が強めで、グルーヴ感も増していて、期待以上の作品になっていたと思う。このランキングの作品の中で聴いた回数が1番多かったにもかかわらず4位という位置にいるのは、「みなと」と「雪風」といった先行シングルが全体のバランスを崩していたように感じたからかもしれない(この件に関しては先日のブログで肯定的に書いていたものの、改めて聴いてみるとそう感じた)。”名盤”とまではいかないものの、いつも以上に中毒性のあるアルバムであったということは断言できる。

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3位 Perfume『COSMIC EXPLORER』(2016/4/6)
『GAME』や『JPN』で見せた「歌モノ重視」と『⊿』や『LEVEL3』で見せた「サウンド重視」な雰囲気をうまいこと融合させた絶妙な作品となっていて、集大成的なアルバムだと思っている。既存曲が半分以上収録されているが、ミックスを変えているためアルバム全体にバラツキがなく、統一感がある。アルバム全体の流れがとても良いと感じている。確かな”名盤”であると思う。

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2位 宇多田ヒカル『Fantome』(2016/9/28)
5年半ぶりの新作で、オリジナルアルバムは8年半ぶりであったが、相変わらずの高クオリティの作品を提示した。以前のR&B路線とはうって変わって落ち着きのある曲が増え、深みのアルバムとなった。落ち着いた作風の曲が並ぶ中、椎名林檎とのコラボレーション曲を入れたり「忘却」のようなダークさを前面に出した曲を入れたりしている点は注目すべき点である。現代の音楽シーンへのアンチテーゼのように1種売りで発売されたという点も興味深い。「派手さはないが、本当に音楽で勝負している」と強く感じさせられたのであった。

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1位 星野源『YELLOW DANCER』(2015/12/2)
迷いなく1位。ブラックミュージックテイストとダンスミュージックのテイストを盛り込んだ傑作アルバムだと思う。こういったタイプの音楽性で一般浸透させたような曲は日本にはなかったような気がするのでとても新鮮な気もする。ノリのいい曲を冒頭3曲にもってきて一気にアルバムの世界に誘い込む構成も素晴らしい。一部の曲では昔のようなアコースティックで落ち着いた曲も入れているのも特徴。最後までお洒落で大人っぽいサウンドが展開されている名盤。

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今年はたくさんの音楽に出会えたということからこのようなアルバムランキングを作ることができました。これは音楽垢を作り、たくさんの音楽好きなフォロワーさんのツイートを見た影響であると思っています。お世話になり、そして、絡んでくださった方には感謝の言葉が尽きません。
今年のアルバムをランキングで眺めてみましたが、ホントに素晴らしい作品が並び、「当たり年」だったと思います(肩身が狭かった昨年の自分は、「今年はB’zミスチルとサザンという日本の3大アーティストがアルバムを出すという奇跡の1年だったから、来年はもう楽しみはスピッツくらいしかない」と思っていました)。特にTOP3は大変クオリティーが高かったと感じます。4位のスピッツも例年に比べて完成度が高い曲が並んだアルバムでしたし、5~10位も甲乙つけ難い作品群でした。
さて、来年はどのような作品が発売されるでしょうか。12月と1月リリース分はフジファブリック槇原敬之とワンオクのニューアルバムに大きな期待を抱いています。来年は、桑田佳祐サカナクション星野源、ドリカム、スキマスイッチポルノグラフィティ辺りのアーティストのアルバム発売を期待しています。デビュー25周年を迎えるミスチルにもリリースしてほしいという願望もあります。
来年も良い作品に出会えることを願いつつこの記事を締めさせていただきます。

〔ネタバレあり〕「Mr.Children Hall Tour2016 虹」のライブレポです!

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ミスチルのライブに行くのは昨年の8月のドーム公演以来なので1年2ヶ月ぶりであった。福井公演は2009年と2013年のツアーにおいて「サンドーム福井」という会場で行ったので今回で3度目。僕はそのどちらも参戦したので、福井公演は毎回足を運んでいることになる。
これまでに彼らのライブには8回足を運んだが、そのどれもがアリーナ・ドーム・スタジアムのうちのどれかであったので、「ホール」という小さい会場でのライブは初めてだった。

ミスチルは、今年に入り「虹」というツアータイトルを掲げ全国のホールを回ってきた。ホールツアーをするのは1994年以来22年ぶりだという。MCでも触れていたが、今ホールツアーを行うのは「デビューして間もなくブレイクしたため、一気にアリーナクラスのツアーを行うようになり、ホールではあまりできなかったから、25周年を迎える前の今やりたい」といった意図があるからである。ホールで全国を回るということもあり、今ツアーで初めてライブする地もあったので、茨城公演を以て47都道府県を制覇した。彼らより7年デビューが遅いが8年前のツアーで全国制覇したポルノグラフィティといったホール公演をたくさんこなすアーティストを知っていると「今更全国制覇?」感も否めないが、アリーナ中心で行っているアーティストならやむを得ないだろう。やはりミスチルクラスになってしまうとアリーナ以上の規模でライブを行わなければならない状況にどうしてもなってしまう。

今ツアーは4月の山梨公演を皮切りに6月の日比谷音楽堂公演まで行われた通称“春ツアー”と9月の岩手公演から11月の鎌倉公演までの“秋ツアー”の2部に分かれていて、セットリストも春と秋では変わった。さらに、秋ツアーでは日替わりセトリも存在し、普段セトリ変更をしない彼らがこのようなことをしたことには大変驚いた。
メンバ編成は昨年のツアーの“メンバー+キーボードのSUNNY“に加え、Saxの山本拓夫、Trumpetのicchie、アコーディオンの小春の8人編成へと変わり、より”生音“へのこだわりを見せた。

次にセトリレポに入っていく。

1. おとぎ話
最初から新曲の披露。暗いステージで桜井が歌い始める。しんみりとした曲調であるものの、過激な歌詞が並ぶ。歌詞をしっかりと聴きながら曲の世界観に入り浸る。

2. 水上バス
ブルーの演出効果の中で、それに合うようなイントロが流れ出し、演奏される。ツアーで演奏されるのは7年ぶりで2回目なので、そこそこレアな曲。

3. Melody
ここで山本拓夫とicchieが登場。昨年のツアーでも披露されたが、そのとき、ブラスの音はRECのものが流されていたため、生音での披露は初。やはり生音のほうが迫力があると思いながら聴き入る。

4. You make me happy
昨年のアルバムに収録されながらもアルバムツアーでは披露されなかった。確かにこれはブラス隊なしでは演奏ができないので、今ツアーがもってこいのチャンスだったのだろう。この曲が演奏されたことにより会場が一気にジャズバーのようなアダルティな雰囲気に。

5. クラスメイト
待ってました!初期の隠れた名曲!ライブで披露されたのは15年ぶりだと思う。かなり好きな曲なので、春ツアーに引き続き演奏してくれたのはとても嬉しかった。これからもたまには初期のレアな曲も演奏してほしいものだ。前曲からこの曲への流れは秀逸すぎてとても印象に残っている。

6. PIANO MAN
全曲までの流れとは打って変わって、ここで少し激しめの演奏が流れる。ジャズテイストの曲で、ブラス隊がいるこのツアーだから演奏できる曲。「POPSAURUS2012」のデルモで見られた桜井のクネクネダンス?が披露される。

7. つよがり
今回はかなりアレンジが加えられていた。キーボードもだが、ストリングスに変わってブラスの音が入り、お洒落なアレンジだった。このアレンジも味が出ていてとても良かった。

8.Over
メンバーは一旦退場して桜井がアコギを持ち弾き語りをし始める。そこで始まったのがこの曲。恐らく、このときの歓声が1番大きかったのではないのだろうか。名曲と言われながらも、なかなかライブで披露されないのでホントに嬉しかった。1番が終わると曲に関するMCが始まった。歌詞の制作秘話などが明かされる。

9. Surrender
ギターの田原が登場し演奏が始まる。2013年のツアーでも披露され、そのときとほぼ同じアレンジであった。当時と同じく、サビで田原のコーラスが入る。

10.もっと
バンドメンバーが全員登場。歌詞中に出てくる「裸電球」がステージの上から無数に登場。この曲を演奏するのに相応しい雰囲気に。SAXとバンドの音が絶妙に絡まり合っていて素晴らしかった。

11.掌
ミスチルのライブ恒例のダークゾーンコーナー。メッセージ性が強いが故に、歌い方も訴えかけるような激しめな感じへと変わる。相変わらずの大サビカットでSUNNYとの掛け合いにて曲が終了する。

12.ランニングハイ
ここから一時的に盛り上がりコーナーへ。過去に、アリーナツアー・ドームツアーで披露されて、それぞれで味があったが、ホールにもピッタリだと感じた。9年ぶりの披露となったが、もっと頻繁に披露してほしい。

13.PADDLE
「フェスではよく歌われるのにツアーでは歌わないよなあ」と思っていた矢先に披露。僕も含めた観客みんなのテンションがここで最高潮に。フェス向けではあるものの、普通にツアーの盛り上げコーナー向けでもっと披露してもいいとは思うものの、そこで敢えて歌わないのがミスチルらしいというか...

14.終末のコンフィデンスソング
ブラス音がよく聴こえるが、ブラス生音でのライブ披露は初めて。前回、この曲が披露されたツアーでは小林武史のピアノ音が暴走していたため、現編成での演奏はある意味新鮮。この曲をチョイスしてくるあたり今ツアーならではという感じも。余談であるが、この曲は初めてミスチルのライブに行ったときの1曲目であった。

15.血の管
前曲までの流れから一転、ステージが暗転し、曲が始まる。春ツアーで披露されていたが、まさかこれがセトリに残されるとは予想外であった。山本拓夫によるフルートがいい味を出していたと思う。恐らく二度とライブでは聴けないだろうという選曲であった。

16.こころ
ここで新曲の披露。そういえば、この曲の歌詞が書かれた紙を入場の際に貰った。「おとぎ話」と同様ゆったりめの曲調である。正直、あまり印象に残っていない。

17.進化論
昨年のツアーにあった曲前のSEはなく、MCから曲の流れ。改めて曲の良さを噛み締めながら聴き入る。ここの枠は「旅立ちの唄」との日替わりだったみたいだが、そっちを聴いてみたかった気もする。

18.東京
大好きな曲。歌詞がホントに良い。聴けて嬉しかった。しかし、かなりブラスアレンジが加えられ、原曲のアレンジの良さが殺されてしまっていたのが多少残念な点であるが、こういった実験的なことをするのが今ツアーの醍醐味であるので、しっかりと耳を傾ける。

19.足音~Be Strong
安定の1曲。力強いし、今のミスチルには欠かせない曲である。やはり、この曲は良い。

20.通り雨
感無量。この曲はトップレベルで好きな曲にも関わらずアルバムツアーでは歌われなかった。ライブでは9年前のフェスで1回披露されたのみ。それも映像化されず...そういった経緯もあって、このチョイスはホントに嬉しかった。このキラキラ感はツアーにも相応しく、必要不可欠なのであったと感じた。途中で小春もコーラスで入り、美しいハーモニーが繰り広げられた。さらに、2番の最初を鈴木が歌い、笑いをとる場面も。ここはある意味1番印象に残っている部分かも。

21.虹の彼方へ
タイトルからして、この曲は歌われるべき曲であり、ツアーのハイライト的な存在であった。ドラムとキーボード以外のメンバーはみんな間奏で前の方に出てきて最高の盛り上がりになる。途中、山本拓夫のマイクトラブルがありながらも、最終的に無事に演奏を終わらせることができた。

EN1.名もなき歌
最高に盛り上がる大ヒット曲の登場。よく考えれば、この曲をライブで聴くのは5年ぶりだった。

EN2.Tomorrow never knows
大ヒット曲2連発。これも盛り上がるなあ...

EN3.ヒカリノアトリエ
朝の連ドラでお馴染みの曲。ドラマを見ているわけではないので、あまり聴いたことはなかった。スタジオでもこのツアーのバンドメンバーでレコーディングされていて、まさに「虹」を象徴するような心地よい曲となっていた。どこか「通り雨」っぽさもある爽やかな雰囲気。

EN4.僕らの音
べストに入っているものの、ツアーでの披露は11年ぶり。好きな曲だったので嬉しい選曲であった。秋ツア―のラストに相応しい曲。心地よい終わらせ方を見せてくれた。会場によっては「空風の帰り道」を披露していたみたいだが、そちらもよい選曲だと思う。


僕は、このライブを前から3列目というものすごく近い距離で見たため、まるでライブハウスにいるような感覚で参戦でき、とても興奮した。
ライブ自体は、“盛り上げる“ことより”聞かせる“ことを重視していたため、これまでとは違ったタイプのライブとなった。いつもと違った側面からバンドを見ることができ、とても貴重な経験ができたと感じた。こういった実験的なライブを行うことができたのもプロデューサーから離れ、セルフプロデュースするようになったからこそだと思う。
セットリストに関しても、コアなファン向けとなっていたという点がとても嬉しかった。さらに、多くの曲でアレンジが加えられていたのが特徴。こういった面白い要素が含まれていたという点で、今回のライブはある意味今までで最高のものになったと思う。個人的には、春ツアーでのみ披露された「傘の下の君に告ぐ」「マシンガンをぶっ放せ」「妄想満月」といったレア曲も聴いてみたかったので、春秋両方とも映像化を強く希望している。
デビュー25周年を目前に控えた今年にこのような実験ライブをしたことにより、彼らの次のステージが気になってやまない。既に、次のホールツアーの日程も発表されているので、その後はどのような活動を行うのか、とても注目すべき点である。25周年を迎えるミスチルが次にどのような“足音”を鳴らすのか、ファンとしてとても楽しみである。